投稿日:2007-11-12 Mon
■実存するフランスのセント・チャペル教会をきものに!この↓ステンドグラスの振袖は、
こちら
あの滝沢晃の腕を惜し気無く発揮した傑作です。
実存するフランス・セント・チャペル教会のステンドグラスの絵を
そのままこのきものに表現しました。
■人が着る大作を作る困難さ
このように、あるモチーフをきものにするときに
背中の部分、つまり衣桁にかけた時は
1枚のキャンパスに描くように柄をつなげることが出来ます。

しかし、一番大変なのは、前の衿の部分です。

後ろは上手く描けても、前が描けないことが有ります。
ある有名な染め屋さんが発表したすごい作品が衣桁にかかって
きもの雑誌に飾られていました。
そのきもののすばらしさは、私の脳裏から離れません。
しかし、そのきものは
着られるものではありません
とお聞きしたのが最近です。
そのきものは、衣桁にかけて見せることだけを目的にしたものでした。
後ろ姿に自由に絵のように描くことに対して

前の面は、人の顔があることで絵が分断されます。

また、着姿として確立できなければなりません。
衣桁にかけているだけでは絵と同じですが
きものは、球体の体を持つ人間が着ます。
大作なモチーフであればあるほど、着ることとの調和が
取り難くなり作り手の手腕が問われるのです。
■滝沢晃の着る人への大きな愛情
ところが、この滝沢晃のステンドグラスは
絵として大きな存在感を持つきものなのに
羽織った途端に、着る人が主役になります。
それまで、ドーン!と存在した色柄の強さや
ステンドグラスの華やかさが一辺で脇役に回ります。
衿回りが、お顔に添う色柄になっています。
色が日本人女性のお肌に実に良く合う色になっています。
グレーとも紫とも茶色とも判断できないような
アルマーニのグレーを深めたような地色が使われています。

無地場が多く、胸周りをすっきり見せてくれます。
帯の下から前も後ろもステンドグラスの柄が沢山入って豪華さを出しています。

袖の部分は、これぞ、振袖!と言いたくなる様な見事さです。
フランスにあるセントチャペル寺院の壁面が
ドーン!とここに現れたようです。(^o^)

その柄が生かされながら、着る人を主役にする!
これは、とてもとても大変なことだと私は思います。
どんなお顔がその衿元に入るか分らない。
どんな体型の人がこのきものを着るか分らない。
だけど、分らないでこれだけのことは出来ません。
着る人のことを追求し
日本女性に似合う色合いを知り、その色を作り出し
女性を美しくするレイアウトやバランスを知り、それを作り出した。
その偉大な作り手が、滝沢晃です。
私は、滝沢晃の、着る人への大きな愛情を感じます。
■丸2年の制作時間
このおきものは、刷毛で仕上げた部分がほとんどありません。
糸目と友禅で多くの部分を染めています。


普通の訪問着の何百倍もの神経や時間がかかっています。
草稿から約2年を要して出来上がりました。
滝沢晃が作った3作目のステンドグラスですが、このステンドグラスが
一番凝っています。
■コーディネートで
メチャメチャ可愛く上品な振袖とノーブルな奥様姿の訪問着に
このすごい!ステンドグラスの振袖を私が二人のモデルさんに
コーディネートさせていただきました。
一人は、パリコレで活躍なさっている40歳代の凛とした
美しいモデルさん宮本はるえさんとおっしゃる方です。
ステンドグラスの振袖は、2枚の袖が有ります。
振袖としての長い袖とは別に、訪問着用の短い袖があるのです。
その袖で、訪問着として着ていただきました。
帯は、グレーの無地感覚の光る帯です。
私がお茶会で着た↓のような帯です。

そして↓の更紗バッグを持ち

しっとりした金のお草履を履きました。

ノーブルに!ノーブルに!エレガントでハイソな奥様姿が出来ました。
そして、お袖を振袖にして
今度は、20歳のとっても可愛いモデルさん仲川希良さんが
メチャメチャ可愛く上品に着て下さいました。
衿元にピンクの可愛い刺繍の半衿
その可愛さを引き立てるための濃いピンクの伊達衿
それらの可愛さを おきものに対して際立たせるための黒い伊達衿
が1つの見せ所です。
次に、帯揚げは、襟元のピンクと同じ色合いの絞りのピンクと白を使いました。
帯締めは、キリリ!とさせることで凛とした可愛さを出せる
黒い丸ぐけを使いました。2
レースの可愛いビーズバッグと

刺繍のピンクの鼻緒の銀のお草履が脇役です。

11月20日発売のきものサロンにこの姿が掲載されます。
どうぞ、是非ご覧下さい。
△ PAGE UP

