05月 « 2017/06 » 07月
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
 
■プロフィール
■QRコード

QR

■最近の記事
■最近のコメント
■月別アーカイブ
■カテゴリー
■最近のトラックバック

■ブロとも申請フォーム
■ブログ内検索

■RSSフィード
■リンク
■カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
日本の色
日本の色を知ることに、私はかなりの時間がかかりました。

きものを始めてから、すぐに、日本の色の呼び名が違うことに戸惑いました。

青竹(あおたけ)色、茜色(あかね)色、浅葱色(あさぎいろ)亜麻色(あまいろ)、
鶯色(うぐいすいろ)、江戸紫色など 日本古来の色の呼び名が有ります。

しかし、その色の把握は、人によってまちまちですし
その呼び名すらご存じない方が多くなっています。

そこで、私は、薄いだいだい色 青味がかった水色 などという言い方をしてきました。
より多くの方に、そのことを正しくお伝えすることが必要だと思われたからです。

他国を見ても、色彩の体系的な表し方・色を表す言葉や文字には長い歴史があり、
民族や言語のちがいによってさまざまなニュアンスをもつゆたかな文化的特性
が有ると言われます。

色名は最も普通のコミュニケーションの方法ですが、言語のちがいや個人差で、
つねに多少のずれがあります。
こうした差異を解消し、共通の認識で色を伝え合うために、一般言語とは別のシステムが
必要になってきます。

■世界の色

現代の工業化・情報化社会では国際的な共通言語としての体系的な色の表し方が必要不可欠です。

あらゆる色を関連づけ、正確に色を伝えるという試みは、20世紀に入り色彩理論が飛躍的に発展する
とともに、国際的に共通性を持つ正確な色の表示の方法がいくつも考案されました。
1905年にはマンセル表色系が「色彩表記法(A Color Notation)」として発表されました。

マンセルシステムは、アメリカの画家&美術教師であるマンセル(1858-1918)が、 1905年に考えた表色系です。
顕色系のシステムです。色相,明度,彩度の三属性で、色を記号化して表現します。
日本でもJIS(日本工業規格)に採用され、産業界で広く用いられています

m-color.gif


そのマンセル表色系は現在インテリアでは、最もよく使われている表色系となっています。


1920年にはオストワルト表色系が確立しオストワルトシステムOstwald Systemで色を異なった捕らえ方をしました。

osthue.gif

1931年には国際照明委員会(CIE) によりXYZ表色系を表色系の統一基準とすることが決められました。
基本的な表色系は、3つの変数によってひとつの色を表す形になっています。

日本では、日本色彩研究所が、日本で唯一の色彩に関する総合研究機関として、80年以上の歴史を持っています。

しかし、それらの色ときものの世界にある色は、かなり異なるのです。
日本独特の色合いであり、日本独特の色合いは、きものの中にあり!とも言えるでしょう。

■きものの色は、世界の色と違う

アメリカで生まれたマンセルとドイツのオストワルトの色認識の違いは
アングロサクソンのアメリカとゲルマンのヨーロッパの違いであり
それは、光を認識する目の網膜の違いで有ると言われます。

色は、波長であり、物体に光が当たると、特定の波長を吸収または反射して、
それを私たちの目が色として識別するのですって。
ですから、網膜が重要です。

ゲルマン系の網膜には、紫色認識が難しく
一方、日本を含む東洋系の方が、目がとても良いと言われます。

これは、日本人が、香水のにおいをかぐなど鼻の力は弱いことと相反します。

また、日本という狭い島国である事も、色認識で、他国との違いを生んでいます。
中国などのアジア人は、同じ網膜を持つので、色認識能力は同じはずなのですが
色の好みが大きく違います。

中国人は、赤・黒・黄色など、はっきりした原色を好みます。
これは、大陸という広い土地での認識力は、コントラストが強いものが求められるということでしょう。

一方、日本人は、茶の湯など狭い四畳半文化が栄えました。
そのために、微妙な色合いを好みます。

それは、混ぜた色なのです。
原色に白を混ぜると濁った色になりますが、そのような色であり
万葉の色と呼ばれるような色合いは、ほとんど、そんな複雑で濁った色をしています。
きものの色は、そんな濁った色のオンパレードです。

ですから、多くの日本人が、古いきものの色に新鮮さを感じたり
きものに慣れてくると、色の豊富さが分かり、色んな色が見えてきます。

では、なぜ、日本の色、万葉の色が、世界標準となるようなものにならなかったのでしょうか?

それは、日本の色が、固定される必要性が無かったからとしか思えません。

きものは、世界の人が着るほど普及していませんから
色を固定化して大量生産する必要性は有りません。

きものだけではなく、和の色合いも、大量生産されるものは、マンセルなどによって
作られているのだろうと思います。

洋服の世界も、ヨーロッパ、アメリカから流行や色が作られてきますから
日本の濁った色ではなくて、原色がほとんどです。

日本の色は、完全に脇に置かれてきたように思います。

色の繊細さや表現力の高さを訴えるカラーテレビに映る美しい女優さんの
おきものの色も、和の色の微妙さが少ないように思います。
日本人は、もっと深い色が分かるのよ!
TVの性能だって、その色を出せるのよ!

だけど、日本の商業色は、和の色ではなく、洋の色で演出されているように思います。


■良い色を出すには、化学が必要

こんなにすばらしい日本の深い色合いなのに、色が固定化されてないことが
当然のように、きもの業界みんなが避けて渡るところです。

固定化して確立した色が、きものの世界に存在しないために
この色 という色が、きものの世界には基本的に存在しにくいのです。

染めた色見本が有って、それとほとんど同じに染めることは出来ます。
しかし、完全に同じ色にはなりません。

それは、例えば、DICの色見本何番の色というように定まった色であれば
色の作り方も決まっているのでしょうが、その色大全というようなものが少ないのです。

また、その色をお手本としも、同じ色を染められないとか、湿気や温度や
生地の風合いに寄って、染め上がりの色が上手く染まらないという問題も出てきます。

これは、絹や木綿、麻など様々な天然繊維の特殊性でもあります。

一方、色を作り出すには、媒染などの化学が必要とされます。
職人であり、色彩学という化学も知らないと、良い色が出せないのです。

大量生産品を求められなかったから、個別の微妙な色合いの違いが好まれるのですが
その色、あの色という色を出す、確実な色彩力の高さが無ければ、当然、良い色が出せないのです。








未分類 | 09:18:03 | Trackback(0) | Comments(2)
コメント
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2010-09-21 火 02:53:29 | | [編集]
Re: タイトルなし

真矢様 ご返信をありがとうございます。

> 大変面白く拝読しました。
> 私も日頃「日本の色」の名前と実際の色が、本によってもまちまちであったり、実際に着物を前にしても「**色」と言いがたかったり‥大変戸惑いを感じることが多かったのですが、その理由が腑に落ちてまいりました。
> ありがとうございます!
> 日本人の良い目に、かつて見えていたたくさんの色がもっともっと戻って来るように、活動していきたいですね。


ご意見をいただけて、とてもうれしいです。
今後とも宜しくお願いいたします。

伊藤康子
2010-09-21 火 13:48:00 | URL | 真矢様 ご返信をありがとうございます。 [編集]
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad

まとめ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。